晴れの確率の調べ方と、このサイトの計算方法
「その日、晴れるだろうか」を先に知る方法はありません。ただ、過去にその時期がどうだったかなら数えられます。このページでは、ハレルカが出している数字を、どのデータから、どんな決まりで作っているかを全て公開します。
このページの内容
このサイトが出している数字
ハレルカの「晴れの確率 40%」のような数字は、1996年から2025年までの30年間に、その時期が実際にどうだったかを数えた割合です。たとえば「京都・6月14日の晴れの確率は62%」であれば、6月14日とその前後3日(計7日)に含まれる観測日が30年ぶんで210日あり、そのうち62%が本サイトの基準で「晴れ」だった、という意味になります。
数えているのは過去の事実だけです。ある年の6月14日が晴れたかどうかは、この数字とは無関係に決まります。62%という数字は「10回そこへ行けば、6回くらいは晴れ間のある日に当たった」という経験則の目安であって、今年の6月14日について何かを述べるものではありません。
「晴れ」をどう決めているか
本サイトでは、日照率が40%以上だった日を「晴れ」として数えています。これは本サイト独自の定義です。
日照率とは、その日に実際に日が照っていた時間(日照時間)を、その日に日が出ていられる最大の時間(可照時間)で割った値です。日照時間は気象庁の観測値をそのまま使います。可照時間は観測地点ごとに異なる(緯度と季節で日の長さが変わる)ため、観測点の緯度・経度から計算しています。計算にはアメリカ海洋大気庁(NOAA)が公開している太陽位置の算出式を使い、日の出・日の入りの時刻から可照時間を求めています。
たとえば冬の京都では可照時間が10時間ほど、夏は14時間半ほどになります。同じ「日照5時間」でも、冬なら日照率50%で晴れ、夏なら34%で晴れではない、という判定になります。季節によって基準の甘さが変わらないように、時間そのものではなく割合で見ています。
この40%という線引きに公的な裏付けはありません。実際の空を見て「今日は晴れだった」と感じる程度の日照が確保されている水準として、本サイトが選んだ値です。線を動かせば数字も動きます。ハレルカの中では、全ての地点・全ての日付でこの同じ基準を使っています。
なぜ「天気」の記録をそのまま使わないのか
「晴れ」「くもり」「雨」という天気そのものの記録を使えば、こんな計算は要らないように思えます。実際、気象庁は長いあいだ、観測所の職員が空を見て天気を判定する目視観測を行っていました。
ところがこの目視による天気の観測は、多くの観測所で近年に終了しています。つまり「天気」の記録は過去のある時点までしか存在せず、最近の年ぶんが欠けているのです。それを使うと、「昔の10年だけで判断した数字」と「最近も含めた数字」が混ざり、地点によって集計期間がばらばらになります。
一方、日照時間・降水量・気温は現在も自動観測で記録が続いています。30年ぶんを1本の同じものさしで測るには、いま手に入るデータから晴れを定義し直すしかない——これが独自定義を採った理由です。そのぶん、気象庁が公表している「天気出現率」などの統計値とは数字が一致しません。本サイトの数値は気象庁の公式統計そのものではなく、公開データから独自に作った参考値です。
前後3日をまとめて数える理由
ある1日だけを30年ぶん集めても、標本は30個しかありません。30個のうち何個が晴れたか、という数え方では、たまたま数年ぶん雨が続いただけで割合が10ポイント以上動いてしまいます。日付を1日ずらしただけで数字が跳ねる、意味のない精度になります。
そこで本サイトでは、選んだ月日の前後3日(計7日)を1つのまとまりとして扱い、30年ぶんの観測日をまとめて数えています。1つの数字のもとになる観測日は約200日です。カレンダー上の「6月14日」ではなく、「6月中旬ごろ」の傾向を見ていると考えてください。ツールの画面でも「◯月◯日ごろの傾向」と表示しているのはこのためです。
2月29日については、うるう年にしか観測日がなく標本が足りないため、前後の日と同じように前後3日をまとめて扱っています。
「雨の日」と「どちらでもない日」
雨の日は、その日の降水量の合計が1mm以上だった日としています。気象庁が「降水日」を数えるときによく使う区切りに合わせたものです。ぱらついた程度の雨は含まれません。
結果カードの内訳バーは、晴れ/雨/どちらでもないの3つに分けています。ここでいう「雨」は、晴れの基準を満たさず、かつ降水量が1mm以上だった日です。「どちらでもない」は、晴れの基準に届かず雨も降らなかった日、つまりくもりがちだった日です。3つは重ならないので、合計は必ず100%になります。
いっぽう、日本地図のランキングに出てくる「雨が降った日の割合」は、晴れかどうかに関係なく降水量が1mm以上だった日を数えています。日が照っていて夕立が降った日も入るため、内訳バーの「雨」より少し大きい数字になります。晴れの確率が低い地域と、雨が多い地域は同じではありません。晴れないけれど雨も降らない、曇りがちな地域があるためで、地図の下に別のランキングを置いているのはこの違いを見せるためです。
雪については、降雪を観測している地点にかぎり「雪が降った日の割合」を補足として表示しています。観測していない地点では表示されません。
気温のめやす
気温は、同じ7日 × 30年ぶんの最高気温・最低気温を平均した値です。あわせて、直近10年ぶんの最小値と最大値の幅も表示しています。
平均だけを見て服装を決めると失敗します。「最高23℃」でも、その幅が16〜29℃であれば、半袖でちょうどいい年も上着が要る年もあったということです。幅のほうを見て、寒い側に備えるのが実用的です。服装のめやすは最高気温の平均から機械的に6段階で出しているので、幅の広い時期ほど当てになりません。
使っているデータ
- 出どころ:気象庁ホームページ「過去の気象データ・ダウンロード」で公開されている観測値
- 期間:1996年1月1日〜2025年12月31日(30年間)
- 地点:60地点(各都道府県の代表となる観測点47と、観光地の最寄り観測点)
- 使っている項目:日照時間・日降水量・日最高気温・日最低気温・降雪の深さ
- 更新:年に1回、前年ぶんを追加して集計をやり直します
観測値が欠けている日(機器の点検などで記録がない日)は、その日を数から除いています。欠測が多くて標本が足りない日付は数値を出さず「データなし」と表示します。
この数字でできること・できないこと
向いていること
- 数か月先の旅行や行事の日どりを、いくつかの候補から選ぶ
- 同じ時期に、どの地域が晴れやすいかを見くらべる
- その土地の「雨の多い時期」「晴れの安定する時期」をつかむ
- 持ち物や服装の見当をつける
向いていないこと
- 特定の1日の空模様を知ること。それは天気予報の役目です
- 1〜2ポイントの差で勝ち負けを決めること。標本の揺らぎの範囲です
- 台風や大雪などの荒天に備えること。本サイトは平常時の傾向しか扱いません
- 観測点から遠い山や海の状況を知ること
おでかけが近づいたら、必ず気象庁や気象事業者が発表する最新の天気予報をご確認ください。安全にかかわる判断は、本サイトの数値ではなく公式の情報にもとづいて行ってください。
天気予報との関係
気象業務法は、「予報」を「観測の成果に基づく現象の予想の発表」と定義しています(第2条第6項)。そして気象庁以外の者がその予報の業務を行うには、気象庁長官の許可が必要と定めています(第17条第1項)。
ハレルカが行っているのは、公開されている過去の観測値を数え上げて割合として示すことだけで、これから起こる現象について述べることはしていません。この線をあいまいにしないため、サイト内の表示では「◯日は晴れる見込み」のような書き方をいっさい使わず、「過去30年のうち◯%の日が晴れだった」という書き方だけを使っています。
観測点と地名のずれ
気象庁の観測点は、観光地そのものではなく最寄りの場所に置かれています。ハレルカでは実際に使った観測点の名前を必ず併記しています。たとえば舞浜周辺は「江戸川臨海」、上高地方面は「松本」の観測値です。
観測点と行き先のあいだに標高差があるほど、気温は実際とずれます。目安として標高が100m上がるごとに気温は0.6℃ほど下がります。山あいや高原へ行くときは、表示された気温より低いと考えてください。晴れの確率についても、山を1つ越えれば天気は変わります。同じ県内でも日本海側と太平洋側では傾向がまったく違うため、地図の色は「その県の代表的な観測点の値」として見てください。
ほかの調べ方
過去の気象を調べる方法は、ほかにもあります。目的に応じて使い分けてください。
- 気象庁「過去の気象データ検索」:ある年のある日の実測値そのものを見たいとき。日付を指定して1日ぶんの記録が読めます
- 気象庁「天気出現率」:公式の統計値として、目視観測の期間における天気の出現割合を見たいとき
- 各地の気象台が出す季節の見通し:数週間から数か月先の大まかな傾向を知りたいとき
ハレルカは、この中でいえば「旅行の日どりを決めるために、地図と月日から直感的に見比べる」ことに絞った道具です。正確な公式統計が必要な場合は、上記の一次情報をご覧ください。
計算のしかたが分かったところで、実際に行き先と日づけを選んでみてください。
晴れの確率を調べる出典:気象庁ホームページ 過去の気象データ(https://www.data.jma.go.jp/risk/obsdl/)を加工して作成
可照時間の算出には NOAA(アメリカ海洋大気庁)が公開する太陽位置の計算式を使用しています。
本ページに記載した計算方法は、集計プログラムの実装と一致しています。定義を変更した場合はこのページも同時に更新します。